2012年3月11日日曜日

ヨーロッパの自然

ライン川(デュッセルドルフ)野生アザミ(スコットランド)
放牧される馬(イタリアサルジニア島)ポーランド平原

あの震災から1年経った。大津波の被害からの立ち直りはかならずしも迅速ではないが一歩づつ進んでいる。それに反して原発事故の今後は依然として不透明のまま、ますますいろんなところで対応の困難さが露わになっている。それにもまして4、5年後にはもっとも心配されている被ばくによる人的被害も現実のものとなるのだろう。ヨーロッパ駐在日記、1993年4月「イースター」に記載した文章を思い出す。
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「・・・・・・・・・・・・・・・・。自然の中では、人の考える事などちっぽけでわがままなもの。自然科学の世界ではこの人のはかない考えを実証主義により常に修正しわがままを押さえることにより、近代の自然科学の成果が得られた。実証主義が認められなければ、未だに人類ははかない論理、わがままな論理、都合の良い論理などに支配され、自然科学の世界は今のような発展はなかっただろう。
とはいえ、自然科学の世界でも人が知り得たのはほんのわずか。自然の神秘はまだ依然として大きい。試行錯誤がずっと続く。人は自然のなかで生きているということを忘れると、いずれ自然の大きな逆襲に会うのだろう。自然とともに生き、自然を守る。ドイツは少なくともそれをしなければならないと努力していることを今回も肌で感じた。」
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自然の逆襲が現実になってしまった。自然が人の愚かさを知らしめているようである。自然の前では人は無力であることを感じる。人類はいい加減に自然から学ばなければならないと思う。

2012年3月3日土曜日

完成した東京スカイツリー


            新仲見世からの東京スカイツリー
2年前(http://tsukubanite.blogspot.com/2010_04_01_archive.html#7931194056098557159)、昨年(http://tsukubanite.blogspot.com/2011_01_01_archive.html)と2回にわたって浅草寺から建設中の東京スカイツリーの写真を撮っている。今年は初詣に来ていないこともあり、本日東京自宅に立ち寄った際、お参り方々完成した東京スカイツリーを今までと同じ場所から写真に収めた。

あいかわらず浅草は外国からの観光客も多くたくさんの人々で賑わっていた。昨年5月にドイツ人が我が家に滞在した時も、東京を案内するのはまずは浅草であった。お参りの後おみくじをトライしたが最初のおみくじは凶。もう一回トライしたがやはり凶。めったにないことでありかえって運があるのではと笑い話の一コマとなった。聞くところによると浅草寺はかなりの確率で凶が入っているとのこと。結構経験されている方がおられるそうである。

この東京スカイツリーを施工したのは大林組。五重塔の芯柱の技術を取り入れ、最新の鋼管技術との組み合わせで完成させたという。昔の匠の技術を生かせるところに日本の奥深い歴史を知る。

大林組といえば先週宇宙エレベーターを2050年までに完成させる構想を発表している。まだまだ夢物語であるが、実現のキーはロープの開発である。現状唯一可能性のある素材はカーボンナノチューブであり、特に単層カーボンナノチューブのロープの開発が期待されている。まだ糸状のものができつつある初期の段階でありその道のりは長い。喜ばしい話が少ない今の日本で元気を出せるプロジェクトとして具体化できないかと夢見ている。