バルセロナオリンピック競技場聖火台
(1994年1月1日訪問時撮影)
(聖火をつけた矢は聖火台の上部を通り過ぎたという)
昨年予想していたが、(http://tsukubanite.blogspot.jp/2015_09_01_archive.html#3167558671925502364) またまた東京オリンピックに関する問題が出てきた。聖火台を設置する場所が競技場設計に含まれていないとのこと。一番の問題は、新国立競技場は木材が多用されるため火災の心配があるという。
いつものことであるが、また推進組織間で責任逃れ的発言が続いている。大会組織委員会会長は即座に日本スポーツ振興センター(JSC)が考慮していなかったと非難、一方、JSCは開会式のイヴェントが決まってから検討する予定であったという。五輪担当大臣は、聖火台については最初のザハ案の段階で決まっていたと理解しており検討はしていなかったという。
莫大な税金を使って準備しているのであるが、その責任ある当事者のいい加減さには閉口である。JSCが競技場の建設を担当しているが、聖火台についてはコンペ条件として入れる必要はないと説明したとのこと。設計者は入れる必要があるのではと問い合わせたが必要ないと強調したという。その背景にはJSCの予算が膨れることにあったとの話も漏れ聞く。
首相の大嘘で始まったこのオリンピック。結局は3つの組織が一丸となり、真剣に取り組む姿勢が全くなく、それよりもこの大イヴェントによる利権の奪いあいに興味があるのであろう。
一方、先日のシャラポワのドーピング告白を見ると、オリンピックはすでに薬物に汚染されていると思わざるを得ない。シャラポワの場合、今年禁止になった薬を10年にわたって使用していたという。心臓病の薬であるがそのような病気があるとは思えない。今回の告白ではっきりしたことは、禁止物質以外は東西を問わず世界のほとんどの選手が手を染めていることではないか。
オリンピックに群がる利権争い、それに薬物使用という純粋スポーツ精神とは程遠い現状。その中で、競技場建設のみならず選手強化のためにも大変な税金が使われている。世界最大の赤字国家財政を考えると東京オリンピックを返上する時が来るのではないかとさえ思う。