2015年9月21日月曜日

東京芸術劇場

東京芸術劇場玄関
建物内部
ホール入口
舞台 

  東京芸術劇場は池袋駅前にある。本日久しぶりに日本フィルハーモニーの演奏会を聴きに出かけた。日フィルの演奏は創設者である渡辺暁雄の指揮で小さい時からテレビでよく聴いていた。

  毎年年末には第九交響曲を聴きに行っているが(http://tsukubanite.blogspot.jp/2010_12_01_archive.html#2228127435096163493http://tsukubanite.blogspot.jp/2009_12_01_archive.html#2211460012625323063)、今回は東京芸術劇場でのサンデースペシャル演奏会である。指揮は渡辺暁雄の最後の弟子である藤岡幸夫(https://www.youtube.com/watch?v=lpHo4wwqSY8)で、ラフマニノフピアノ協奏曲3番(https://www.youtube.com/watch?v=f6vARZLkaSY)とグノーの聖チェチリア祝日のためのミサ・ソレムニス(https://www.youtube.com/watch?v=CZgV2eiEFv4)であった。

  ラフマニノフピアノ協奏曲は特に2番が有名であるが、この3番も今までCDなどで馴染みのあるものである。続いてグノーの曲は、オーケストラにソプラノ、テノール、バリトンのソロ、加えて230名に及ぶ合唱が付いている。さらにはパイプオルガンが加わり、ホール中に荘厳な音と歌声が響き渡った。ヨーロッパの教会で聴くときと同じように久しぶりに本格的な宗教音楽を満喫した。

  合唱団の一員に妻の友達もいたが、指揮者藤岡さんはその甥とのこと。叔母さんにとっては甥の指揮で歌えて、さぞかし嬉しい演奏会であったであろうと思う。

2015年9月11日金曜日

洪水(ホッホバッサー)


ライン川の洪水(ホッホバッサー) 

  ドイツ在住時代我が家はライン川から100mほどの近いところにあった。このライン川も滞在期間の間に洪水(ホッホバッサー)を2度にわたって経験している。この時も雨が降り続き水位が上がったもので、決壊はなかったが川近くの家の地下室に水が浸み出てきたという被害が出ている。

  昨日、今住んでるつくばのとなり町、常総市の鬼怒川が決壊し大変な被害が出た。テレビの報道を見ると、一面湖の様である。この場所は江戸時代に水田として開発され延々と田園風景が続くところである。しかし最近では住宅もでき、今回の災害では住宅からヘリコプターで救出される人々がテレビの映像で映し出された。

  温暖化により近年今までにない豪雨が襲い、昨年は広島で山が崩れ大変な被害がでた。今年は関東で同じような豪雨が発生した。さらに今後も同様な事態が危惧される。

  聴くところによると、今回の決壊は予想されていたとのこと。堤防の補強工事が計画されており、その実施が間に合わなかったとのこと。全国にはこのような山崩れ、洪水など心配されるところが無数にあるという。国はその場所を確認しているが、その補強、あるいは改修工事が追い付いていないのが実情とのこと。

  台風、地震、竜巻、洪水、火山噴火、津波、雷など毎週のように災害が発生する日本。今人々の暮らしを守るにはまずは国内の災害対策ではないかと思う。すべての資金、人的資源を優先的に集中させ対応をしなければ、ますます災害は増え、被害者、損害が増えるものと思う。

  自衛隊の海外派遣を検討するよりも、日本国内の災害対策に徹して名前も国土保善災害対策隊に変えることの方が重要と考える。また国土を自然の猛威から守るため、改善工事を優先することが今急がれる。オリンピックなどしている場合ではないと思うのは私だけだろうか。

2015年9月1日火曜日

オリンピックエンブレム


ヒットラーがナチスドイツのプロパガンダに利用した
ベルリンオリンピック競技場 

  1936年にベルリンでオリンピックが開催された。ヒットラーが政権をとり、世界に向けてのナチスドイツのプロパガンダに利用したといわれている。そしてオリンピックの後、世界の何千万という人々が犠牲になる戦争へと突き進んでいった。

  本日、2020年の東京オリンピックのエンブレムを使用することを停止するとの報道が流れた。デザインした人の盗用疑惑が出て国民の賛同を得ることが難しくなったためという理由づけ。しかしデザインした本人は、いろんなデザインであれだけ盗用との指摘を受けているにもかかわらず、盗用はしていないという。

  昨年のSTAP細胞関連の論文の盗用事件を思い出す。インターネットで得られる情報を自分の論文のように書いていた事実を、一般の人からの指摘で判明した。ご本人はその盗用という罪の認識が当時も今もないのであろう。今回のエンブレムも同じ構図の様である。(http://tsukubanite.blogspot.jp/2014_03_01_archive.html#965723942932577655

  オリンピック招致決定の当時、福島原発事故の放射能の影響を心配する声が世界の各所で出ていた。今も原子炉からは放射能は出っ放し、汚染水も海洋に流れているという状況にもかかわらず、首相は自ら招致会議に出席し、「放射能は完全にコントロールされている」との大嘘を堂々と世界に発信し、東京オリンピックは決まった。

  オリンピックの準備が始まったが、新国立競技場設計のやり直し、エンブレンのやり直しで、すでに日本の地位は失墜しているようだ。次には何が出てくるか。嘘で始まった東京オリンピックなのでさらなる問題が出てくることも予想される。(http://tsukubanite.blogspot.jp/2015_07_01_archive.html#2030612041342286178http://tsukubanite.blogspot.jp/2015_07_01_archive.html#4050553298196573936

  問題は、組織のトップが責任を取らないという体制と事業の不透明さである。新国立競技場の問題についても結局何ら責任がとられていない。今回のエンブレムの件も大変な損害が見込まれる。責任はうやむやのままになりそうである。

  ベルリンオリンピックはヒットラーがナチスドイツのプロパガンダに利用することが目的であった。今回の東京オリンピックは、現政権のプロパガンダに利用する事を考えていたかもしれないが、むしろ逆に日本の劣化を世界に知らしめるという皮肉な結果になりつつある。

  世界一の膨大な赤字国家財政の日本で今後のことを考えると、またベルリンオリンピック開催後のドイツがたどった歴史を回顧すると、不吉な予感がしてならない。