飛行機からの氷河
ブルーラグーン
ブルーラグーン温泉
山並み
湾岸
オーロラバスツアー
(前方にオーロラがあらわれているのであるが)
フィンランド、スェーデン、ノルウェー など北欧も駐在当時仕事に、プライベートに訪問する機会が多く、北極圏の雰囲気も十分味わっている。夏場の時が多かったのであるが、冬場に行った中で記憶に残るのは、神戸大地震の時である。ちょうどノルウエーのベルゲンを訪問、朝のタクシーの運転手から、その第一報を聞いた。昨日のことのように思い出される。今回はまだ訪問したことのないアイスランドに行き、北極圏の雰囲気をもう一度味わうことにした。
飛行機でアイスランドに入ると、その景色は氷の世界であった。氷河があるためである。首都レイキャビックに降り立つと、雪はあるが黒い土のあれ野原という感じであった。その夜は曇り空、オーロラ見学バスは出ず、市街を散策するにとどまった。気温は零下で道も氷っており、注意深く歩く必要があった。
翌日は気温もプラスになり雨模様。火山の島、アイスランド。地熱発電の排熱を使った温泉、ブルーラグーンに出向いた。硫化物の色か、薄い青色で美しい。水着を着用した混浴であるが、広大な池であるのでたくさんの人出にもかかわらず、混雑状態は全くない。水温はぬるい感じで、湯から出ると寒くてついつい湯の中で過ごし、かえって体をやすめることが出来た。夕方ホテルに戻ったが小雨が続きやはりオーロラ見学バスは出なかった。
次の日も朝から雨。レンターカーで北、東と走ったが、雨は降ったりやんだり。空はどんよりのなか冬景色と溶岩の土地の自然を見て回った。ようやく夕方雨がやみ、まもなくオーロラ見学バスが出るとの情報が入り参加した。夜9時に出発し戻ったのが午前1時。なんとか夜空にオーロラを見ることが出来た。光の祭典であるが夜空を全面に覆うようなパンフレットに載っているものではなかったが、小規模でも光の輝きを楽しめた。マニアの方は一眼レフで三脚固定し望遠で長期開放し、きれいな写真を撮っておられた。残念ながら普通のカメラでは映らず記録に載せることはできなかった。
アイスランドは火山が多く、そのため電力は地熱発電と水力のみという。原子力はいうに及ばず、火力発電所もなく完全なクリーンエネルギーで、電力代も格安という。日本も同じように火山列島である。地熱発電がもっと普及していいはずであるが、為政者の判断で原子力の方向に行ってしまい、今の福島の現状を作り出してしまった。安全な本当の意味でのクリーンなエネルギーを使うというポリシーがあれば、地熱発電の日本での研究開発が促進され、安全でクリーンなエネルギー国として世界に模範を示されたのではないかと感じざるを得ない。それをアイスランドは実践していることを初めて知った。
これからもオーロラを楽しめる場所として観光客には興味をひきつけるが、クリーンエネルギーの模範国としても見習う必要があるように思う。すでに欧米では知られているようであるが、日本であまり認識されていないようで残念である。