弥生杉
紀元杉
仏陀杉
千年杉
苔の森
茶屋ひらの
20年ほど前ドイツ在住時代知り合いになった方で、日本へ帰国後ずっと屋久島に住んでる人がいる。自然豊かなところで子育てをしたいという思いで屋久島に住居を構えたという。6年前に広島に住んでいた時、車でフェリーを使って訪問の段取りをしたが、東京での急用のため行けていなかった。ようやく訪問ができお会いすることが出来た。安房にある屋久島郷土料理の茶屋ひらので昼食を共にした。
海外駐在員の悩みの一つが子供の教育である。駐在員の場合いずれ日本に帰ることになるので日本人学校がある所では日本人学校に通わせることが多い。しかし、ドイツでの経験をさせたいとのことでドイツシューレを選ばれていた。しかし、日本帰国後自然豊かな環境での生活であったが、国語などの勉強は大変だったとのお話であった。
ご主人は外国単身赴任が続いており、またお子様はすでに成長し東京とカナダの大学へ巣立ちされていた。現在は屋久島で一人暮らしで、たまにご主人、お子様が戻ってくるという生活である。奥様自身も英語を教えつつ自分の趣味であるダイビングなど自然との生活を楽しんでおられた。ただお子様達のこれからの就職がどうなるか気にしておられた。
今回、樹齢7000年という縄文杉のところまで登ることはできなかったが、3000年の弥生杉、紀元杉、1800年という仏陀杉、1000年という千年杉を目の前にみて、これら杉はこれからもずっと生き続けるかと思うと我々人間の寿命はほんの刹那であると感じざるを得なかった。
島全体が樹木の茂る山岳の森であり、その中はしっとりとして苔で覆われ、京都の苔寺の雰囲気を超越した自然を感じた。すがすがしい空気を存分に味わったが、お子様達も都会では味わえない自然の中で育ったことを生かして、それぞれの人生を豊かなものにしてほししいと願ってやまない。