2013年4月20日土曜日

屋久島

 弥生杉
 紀元杉
仏陀杉 
 千年杉
苔の森 
 茶屋ひらの
    
   20年ほど前ドイツ在住時代知り合いになった方で、日本へ帰国後ずっと屋久島に住んでる人がいる。自然豊かなところで子育てをしたいという思いで屋久島に住居を構えたという。6年前に広島に住んでいた時、車でフェリーを使って訪問の段取りをしたが、東京での急用のため行けていなかった。ようやく訪問ができお会いすることが出来た。安房にある屋久島郷土料理の茶屋ひらので昼食を共にした。

  海外駐在員の悩みの一つが子供の教育である。駐在員の場合いずれ日本に帰ることになるので日本人学校がある所では日本人学校に通わせることが多い。しかし、ドイツでの経験をさせたいとのことでドイツシューレを選ばれていた。しかし、日本帰国後自然豊かな環境での生活であったが、国語などの勉強は大変だったとのお話であった。

  ご主人は外国単身赴任が続いており、またお子様はすでに成長し東京とカナダの大学へ巣立ちされていた。現在は屋久島で一人暮らしで、たまにご主人、お子様が戻ってくるという生活である。奥様自身も英語を教えつつ自分の趣味であるダイビングなど自然との生活を楽しんでおられた。ただお子様達のこれからの就職がどうなるか気にしておられた。

  今回、樹齢7000年という縄文杉のところまで登ることはできなかったが、3000年の弥生杉、紀元杉、1800年という仏陀杉、1000年という千年杉を目の前にみて、これら杉はこれからもずっと生き続けるかと思うと我々人間の寿命はほんの刹那であると感じざるを得なかった。

  島全体が樹木の茂る山岳の森であり、その中はしっとりとして苔で覆われ、京都の苔寺の雰囲気を超越した自然を感じた。すがすがしい空気を存分に味わったが、お子様達も都会では味わえない自然の中で育ったことを生かして、それぞれの人生を豊かなものにしてほししいと願ってやまない。

2013年4月8日月曜日

カーボンナノチューブへの期待

 カーボンナノチューブの研究開発に携わって3年になる。最後の仕事は日本表面科学会から依頼の投稿である。表面科学会誌5月号に掲載予定の最終原稿を本日提出した。www.sssj.org/jsssj/Vol34/34-05/index.htm

 この3年の間に、日本繊維機械学会から依頼の学会誌 巻頭言として「単層カーボンナノチューブの可能性を求めて」、月刊 NEW DIAMOND誌 巻頭言として「ナノカーボンの時代へ」がすでに掲載されている。

 今回は、日本表面科学会の連載企画「エネルギー問題と表面科学」の⑤として「低炭素社会を目指した新規材料開発と応用」という題目でまとめた。

 カーボンナノチューブの開発は、とくに単層についてはまだまだ実用化には時間がかかるものと思われ、実用化への最初の国家プロジェクトに従事させていただいたことになる。いろいろな成果が出ているが、カーボン繊維、アラミド繊維の開発の歴史から判断すると、実際の産業に育つにはこれからも長期にわたる努力が必要と考えている。
 本日の原稿提出をもってカーボンナノチューブとの関わりも終わりとなるが、このようなプロジェクトが今後も続くことを願っている。

2013年4月6日土曜日

京都花の寺

  2年前震災の後、5月連休に京都を訪れ花の寺(勝持寺)に立ち寄っている(http://tsukubanite.blogspot.jp/2011_04_01_archive.html)。すでに葉桜になっていて子供のころ見た桜一面の風景を楽しむことはできなかった。今回再度桜のシーズンに訪れることになった。

 ちょうど京都は桜満開の時期であったことから、有名な丸山公園の枝垂桜、鴨川沿い、六角堂、嵐山なども見て回り、桜を楽しんだ。いずれの場所も銀座並みの大変な人出でにぎわっていた。

 一方花の寺は、一面ピンクで彩られる満開の時期を過ぎていた。とはいえまだ一部花が残っていて、2年前に撮った写真と同じ場所で記録に残した。時期が若干遅かったこともあるが訪問者は数人で、他の名所の人出とは対照的であった。静かで本当の京都の雰囲気を味えるところでありこれからもあまり有名にならないでほしいと願うのは私だけであろうか。

 京都の後、津山城、庄原、尾道、神戸夙川などの桜も見て回ったが、いずれも満開で春爛漫であった。今年は東京の方が早く開花し、すでに上野公園の桜は見てきていた。桜の開花は通常は北上するが今年は一部逆方向のようである。おかげで桜満喫の週となった。 

2013年4月4日木曜日

ミシュランガイド

 
茶話駄(さわだ)のお店(左)と桜(右)
満開の桜

ヨーロッパ在住時、旅行の手引きとして使っていたのがミシュランガイド。名所、ホテル、レストランなどが記載され、ほとんど個人で車旅行していたものにとってどこを訪問すればよいか大変参考になった。また食事も本で紹介されているレストランを利用することも多く、間違いなくおいしくいただいた経験がある。

 本日、尾道御調にある蕎麦どころ「茶話駄」(さわだ)で昼食をとった。2年ぶりの訪問であった(http://tsukubanite.blogspot.jp/2011_08_01_archive.html#5413164310993370296)。尾道の山間部の盆地にあるお宅がお店になっており、40年前に奥様が植えたという桜が立派に成長し満開の姿を見せていた。今回も蕎麦三昧を注文した。手打ち十割そばで絶品である。

 食事しながらの話で、もう年なのでやめようと思っていたができなくなったとのこと。その理由を聞くと、知らないことであったが昨年ミシュランの覆面調査員が普通のお客として食事していったようだとのこと。秋になって正式にミシュランと名乗って再度訪問者があり、本年の5月に新たに発売されるミシュランガイド広島版に載せるとの話。お店が続いていることを確認しに来たという。

 今までいろんな蕎麦を食べてきたが(http://tsukubanite.blogspot.jp/2008_09_01_archive.html#429690465440724207 ) 、ここの味と雰囲気に勝るところはないと感じていた。さすがミシュランである。ご主人の意向とは関係なしに、このお店が世界的な評価を受けたということである。今までは知る人ぞ知るという存在であったが、これからはお客様が殺到するものと思う。

 東京でもミシュランに載った店はあまりにも有名になり予約が取れない状況である。ご主人は今まで通り細々と日に20名までの予約だけ受ける方針とのことで業務を拡大するつもりはないという。

 今までは希望通り予約が取れていたが、これからは難しくなること間違いない。うっかりすると半年から1年前から予約が必要かもしれない。ミシュランに認められたことは大変喜ばしいことと思うが、次はいつ食せるかが気になるところである。