(花の寺山門)
このお彼岸には震災直後で京都へのお墓参りに行けなかったが、この5月連休を利用して京都に向かった。お墓参りの後、久しぶりに京都西山の花の寺を訪れた。京都は山々に囲まれた盆地であるため小さいときから回りの山々にハイキングに出かけた思い出がある。北山、東山は観光地としてもたくさんの人々が訪れるが、西山はあまり観光化されておらず知る人とぞ知る京都的な閑静な場所である。
40数年ぶりの訪問であったが、その間に京都西地区も宅地造成が進み大きな住宅地が広がっていた。しかし西山の麓にある花の寺周辺は新しい建築物もなく昔のままの面影を残していた。花の寺の台地からは京都伏見の町並みが望め絶景であり、昔と変わりなかった。
桜の季節には寺の境内はピンク色の桜で覆われるが、すでに5月、境内は葉桜の緑一面の姿となっていた。花の寺は正式には勝持寺という。昔は何もなかったところであるが、料理屋、カフェなど3店が近くに出来ていた。ハイキングから帰ってくる人々と時々出会うが、それ以外は人とほとんど出会うことはない。観光化された京都で唯一残る本当の京都を味わえる場所である。
終の棲家としてつくばでの生活を開始して3年、福島原発の影響が気になる所であるが、また京都に住むかとさえ思う今日このごろである。京都ならこの西山付近に住むのがよさそうと思うが、敦賀というもっと近いところにも原発があり日本のどこに行っても状況は同じである。沖縄か、原発撤廃政策のドイツにでも行かないと平穏な生活は出来ないようである。